こんにちは、渡邉です。

第18回は外国語教育と翻訳教育について考える回となりました。

まずは山田先生から、外国語教育がたどってきた歴史やパラダイムシフトについてレクチャーをしていただきました。

TILT … Translation in Language Teaching
SLA … Second Language Aquisition

文法訳読法(G-TM)から始まった外国語教育は、The Reform Movement という動きを経て、文法などの形式ではなく、発音などの口頭でのコミュニケーション重視のアプローチへとシフトしていきます。

変化に伴い、外国語教育では「意識的な学習」から「無意識的に学習すること」、つまり子どもが自然と言語を習得するように、外国語も無意識的に習得していくことが重視されるようになったこともうかがえます(右から2列目)。

この点において、山田先生は「翻訳は常に意識的に行われる行為である」とおっしゃっていました。

「無意識に学び、とにかく話せるようになる」ことを目標に掲げる外国語教育(変わりつつもあるのですが)にも、今後翻訳教育のような「意識的」な学習が取り入れられていくのではないかと考えておられます。

以上のことを踏まえ、機械翻訳が普及した現代における外国語教育についても詳しくお話しいただきました。最新の研究結果として、中学・高校の英語の先生方が機械翻訳に対してどう考えているのかについてのアンケート結果も紹介していただきました。

機械翻訳については、次回の配信で責任や倫理という点から深掘りしていきます!

気になる方はぜひ、会員登録の上アーカイブをご視聴くださいね。

また、翻訳を外国語教育に取り入れることについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

ディスカッションのテーマ

今回は大きく分けて2点の議題がありました。

  1. 外国語教育と翻訳教育の違い、両者の将来
  2. 機械翻訳が普及した時代における外国語学習

議題が広かったこともあり、非常に様々なご意見をうかがうことができました。

最近の翻訳カフェでは多様な方にご参加いただいていて、皆さまのご意見をうかがうのがすごく楽しいです。

現役の実務翻訳者、翻訳業界に10年以上いるビジネスパーソン、翻訳を学ぶ大学院生や学部生、翻訳コーディネーター、翻訳者を目指して情報収集する方など、本当に様々なバックグラウンドをお持ちの方々と、議論を交わして一緒に考えるこの場にいられることを非常にありがたく思います。

皆さまのおかげで翻訳カフェは毎週楽しい学びの場となっております。ありがとうございます。今後も積極的にご参加いただけますと幸いです!

では、来週もよろしくお願いいたします。

\ 皆さまのご参加をお待ちしております /