第33回のテーマも「順送り訳」です。翻訳研究の分野でご活躍されている長沼美香子さんをお招きし、順送り訳について語っていただきます!長沼さんは豊富な実務経験をお持ちなので、実務面からのお話もしてくださる予定です。

配信の内容

配信のテーマ
翻訳研究の楽しみ:私にとっての「順送り訳」とは?

今月の翻訳カフェを視聴した皆さんは、もうすでに順送り訳についての知見をかなり深めておられるのではないかなと思います。でもまだ、センテンスを超えた単位では、十分に考察されていないかも。おそらく自動翻訳でもこの辺りに課題が残っているのではないでしょうか。
 
順送り訳を研究するときの基本的な私の立場は、一枚岩的で無色透明な「日本語」なるものを疑う、コンテクストから切り離された真空状態での単文は前提としない、この二点です。
 
今回はM. A. K. ハリデーの選択体系機能言語学に依拠して、結束性と順送り訳の関係を取りあげます。具体的に考察する事例は、自分の仕事で本当に出会った怖い話から共有します(これはほんの一例にすぎませんが…)。
 
また「翻訳研究の楽しみ」というプライベートな視点からも、私個人にとっての順送り訳を語ってみたいです。そうそう確か「個人的なことは政治的なこと(the personal is political)」って言葉もありましたよね。
 
参加者の皆さんと一緒に議論を楽しみたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

前回の配信で、石塚先生も一文単位だけでなく大きな単位で翻訳を見ることの重要性に触れてくださいましたが、今回はその点について詳しく教えていただけそうです。また、実体験もご共有いただけるとのことで楽しみです!

ぜひ会員登録の上、配信にご参加ください!

プロフィール

長沼さんのプロフィールを引用いたします。

実務家から大学教員に転職。立教大学特任准教授を経て、現在は神戸市外国語大学教授。主著の『訳された近代』には韓国語版もある。学生字幕翻訳コンテストを企画し、事務局・審査員を務める。NHK「ニュースで英会話」「ニュースで英語術」原稿執筆担当。『日本の翻訳論』(共編著)、『通訳学入門』『翻訳学入門』(共訳)など。

参考文献

今回の話の背景を理解するための必読書だそうです。ぜひご参加前にお読みください!

季刊誌『tattva』 Vol.2
https://bootleg.co.jp/news/2021/06/19/tattva-vol2/

『訳された近代:文部省「百科全書」の翻訳学』
https://www.h-up.com/books/isbn978-4-588-44505-7.html

\奮ってのご参加をお待ちしております!/

(文責:岡村)