翻訳業界の最先端をゆく、翻訳カフェです。

今回はつうじ合同会社の代表、河野弘毅氏にお話を伺います。

河野氏は業界ジャーナルの元編集長。

「新しきLSP」には過去回でもふれており、アーカイブで4月10日、またリンク先のJTFジャーナルに目を通して頂ければ理解が深まるかもしれません。

内容は充実の3本立てです!


  1. ChatGPTの言語サービス業界における意味

ChatGPTの最大の特徴は、これまでとは比較にならないほど使いやすいうえにいろいろなことができるファインチューニングUIを備えた新しい道具が人類にもたらされたことだと思います。その新しい道具を使いこなす技術は「プロンプトエンジニアリング」と呼ばれています。個人的な意見としては、プロンプトエンジニアリングの成熟は翻訳業界における「ポストエディットの終わり」をもたらし、それは早晩「言語コミュニケーションにおける翻訳のインフラ化」につながると思います。

  1. 自然言語の未来を予測する(2023-2100)

自然言語を書記言語と口頭言語に分けて考えたとき、現在までのAI革命で書記言語の世界的な統合にむけた舞台装置は出揃ったのではないかと思います(この勢いだと口頭言語についても時間の問題かもしれません)。その先にあるのは誰もが多言語発信を(それと意識せずに)できるようになる世界だと考えています。この巨大な変化にともないメディアとしての自然言語も大きく整理と変容が進むでしょうし、言語サービスは現在とまったく違う業態になっていくはずです。

  1. ChatGPTは言語サービスをどのように変えるか

前段に述べた言語サービスの変容は百年スパンの話ですが、実存的問題としては直近の十年で言語サービスがどう変化するのかをぜひ先知したいと思います。そのためにまず現状の言語業界の構造モデルを私なりに想定し、ChatGPTがその現状をどう変えていくのかを考えてみました。私の予想では著者翻訳が大幅に促進されるはずで、直近の言語産業は著者翻訳を支援する新規サービスを次々に開発していくことになると予想しています。


【当日の注意点】

今回は前半30分は河野氏のプレゼンテーション、後半30分は河野氏、山田先生、日下部の鼎談形式をとります。

そのため今回はテキストベースのコメント、チャットのみでご参加頂きますようお願い致します!

1年、3年、5年、近未来予測はよくやりますが、2100年はイマジネーション!