
生成AIの急速な発展により、翻訳・通訳業界は歴史的な転換点を迎えています。従来の「三年間勉強すれば一人前」という学校モデルが通用しなくなり、技術の進化速度に追いつける新しい学習体系の構築が急務となっています。専門家として生き残るためには、基礎的な技術習得と並行して、急速に変化する業界トレンドへの対応力を身につけることが不可欠です。
体系素案の提示 ー 「多言語発信の技術」の全体像
今回のセッションでは、AI時代の言語専門家が習得すべき技術体系の素案を提示します。この体系は以下の4つのパートで構成されています:
①AI翻訳ツール個別実践
ChatGPT、Claude、Geminiといった主要ツールの実践的活用法。アカウント作成から実務レベルのプロンプト設計まで、今日から使える具体的な操作技術を体系化します。
②プロンプトエンジニアリング実践
翻訳精度を劇的に向上させる指示文の書き方、専門用語の一貫性を保つ用語管理、学術論文調やビジネス文書調といったスタイル制御の実践的手法を整理します。
③ワークフローと高度な機能
前処理から最終チェックまでの実践的ワークフロー構築、音声認識との統合、そして商用利用・著作権・機密情報に関する法的ポイントまで、実務で必須となる知識を網羅します。
④品質管理と総合実践
AIを活用した品質チェックの自動化、LLMの仕組みに基づく翻訳品質向上の理論、そして個別プロジェクトに最適なAI翻訳システムの設計手法を体系的に整理します。
オープンイノベーションによる体系の進化
この素案は完成形ではなく、あくまで叩き台です。参加者の実務経験や知見を積極的に反映し、8ヶ月間かけて「使い物になる共通了解の体系」へと育てていくことを目指します。柔軟な編集環境により、議論の成果をリアルタイムで体系に反映させ、ダイナミックに進化させていきます。
現場主義と実務基準の徹底
提示する体系は、実務で試して検証することを前提としています。失敗から学び、改善点を明確にする現場主義の姿勢を貫き、実験を目的化せず「実務で使えるかどうか」を唯一の判断基準とします。翻訳カフェというオープンな場で成果を共有し、様々な言語ペア・用途での検証を通じて、真に実用的な体系へと磨き上げていきます。
AI時代の言語専門家として必要な技術体系の全体像を理解したい方、自身の実務経験を体系化に活かしたい方、業界の新しいスタンダード作りに参画したい方、ぜひご参加ください。この8ヶ月間の取り組みは、翻訳・通訳業界の未来を形作る実験的試みとなるはずです。