第22回の配信では、英語教育の現場に翻訳ないし機械翻訳を取り入れることについて、山田先生からお話をうかがいました。

この点は、以前に翻訳カフェでディスカッションをした「次の世代に翻訳をどう伝えていくのか?」という観点や、翻訳者予備軍ともいえる外国語学習者にどう教育を施すかという観点からも重要なトピックになってくると山田先生はおっしゃっていました。

まず、最新の研究結果として、一般教養としての英語の授業を担当している大学教員を主に対象としたアンケート結果をご報告いただきました。

アンケート結果によると、機械翻訳を授業に取り入れたいと思っている教員の割合は、(筆者個人的に)意外なことに、過半数を超えていました。ですが、他の結果を参照すると、その教員たちもどのように活用すれば良いのかが分からないというのが現状のようです。

今後、機械翻訳を授業内で活用する、または機械翻訳を正しく使うことを見越したカリキュラムやポリシーの整備が必要であるというお話でした。学生のみならず、教員に対しても正しい機械翻訳の使い方や倫理についての教育が必要だということです。

ここ数週間のテーマは「機械翻訳リテラシー」と言えそうです。

他にも意外で面白い研究結果などをご紹介いただいたので、ご興味ある方はぜひ、アーカイブをご視聴ください。

最後に、翻訳という行為が正しく理解されていない可能性にも言及し、翻訳をすることも、外国語を学ぶことも、「言葉の置換」を行うわけではないということを強調されていました。その共通点を持って、翻訳と外国語教育は共存し合える関係にあるということでした。

翻訳カフェの今後について

最後に、山田先生から翻訳カフェの今後についてお話がありました。

日々配信にご参加くださり、アーカイブを見てくださっている皆さまのおかげで翻訳カフェは第22回の配信を迎えております。

そんな翻訳カフェは第25回を持ちまして、一旦「シーズンⅠ」を終了したいと思います。

シーズンⅡ以降につきましては、イベント開催などを含め、これまでと多少違った形で皆さまと議論できる場を用意していきたいと思います。

曜日を固定している関係で生配信にご参加いただいたことのない会員の方もいらっしゃるかと思いますので、そのような方々にもより楽しんで、学んでいただけるよう努めてまいります!

では、来週も奮ってのご参加をお待ちしております。