翻訳を語る言葉??

先週のポストエディットの議論で浮き彫りになった問題は、私たちが翻訳について語るための言葉に共通の認識を共有していないということ。たとえば、「ポストエディット」についても、それを機械翻訳の尻拭いのようなもの、最低限のエラーを直せばよいものと考える人もいれば、他方で、あくまで機械翻訳を参照訳として使い、修正は普通の人手翻訳変わりないレベルにまで修正するものと考える人もいます。どちらが正しいという話ではなく、概ね前者の考え方は「ライト・ポストエディット」、後者は「フル・ポストエディット」に対応するのですが、このあたりの考え方の違いがしっかりと共有されないまま、これまで議論されてきたことが再確認されました。
 別の例を挙げると、翻訳を確認する「チェッカー」「校閲」「プルーフリーダー」などの違いも、意外としっかりとその定義が確認されていません。
今回のカフェでは、「翻訳を語る概念(言葉)を整理する」というテーマで、議論の前提となる「言葉」を整理・定義しようと思います。

いわゆる「翻訳のメタ言語」の話とも関係するのですが、今回はその手前の段階で、まず、我々が普段使っている翻訳について語る言葉を、ちゃんと理解してみましょう(みんなが同じように考えているのかどうかを確認してみましょう)という試みです。