渡邉です。

翻訳カフェ第5回は、お仕事として、趣味として、また研究対象として、多面的に翻訳と深く関わっていらっしゃる大久保友博先生(/筆名:大久保ゆうさん)にお越しいただきました。

今回の配信のキーワードは、「歴史上の翻訳のあり方」、そして「趣味としての翻訳」でした。

トークでは17世紀~18世紀の英国における多様な翻訳のあり方をご紹介いただき、「現代の翻訳もいろいろあっていい」というお話をしてくださいました。

実際、大久保先生はインターネットが普及し始めたころから掲示板に翻訳を公開していたそうです。今でもクリスマスには毎年のイベントとして翻訳を公開されています。

大久保先生のいちファンとして印象的だったのは、大久保先生にとって翻訳とは「日常」、「ごはんをばくばくむしゃむしゃ食べるように行うもの」であり、「(翻訳は原文が大事だということはもちろんわかるが)自分自身の営み」だということでした。他にも素敵な表現とともに翻訳のとらえ方を深く話してくださったのですが、ここではこの辺にしておきます。

Q&A セッションでは、「好きだから翻訳する」、では好きでない人は翻訳しない/できないのか?という話題があがりました。また、インターネット上での活動がアイデンティティとして根付く大久保先生ならではの、誤訳批判にたいする考え方もうかがうことができました。

今週末は、そんな大久保先生の、紙とインクの束にいのちが吹き込まれたような訳書を拝読したいと思います。

大久保先生、そしてご参加いただいた皆さま、改めてありがとうございました。

配信内容にご興味を持ってくださった方は、ぜひメンバーペイにご登録の上、アーカイブをご視聴ください!

次回は・・・

これから数回は、様々な形で翻訳に携わる方々をゲストにお迎えし、「どうして翻訳とかかわることになったのか」というテーマをゆるやかにかかげて配信を行っていきます。

4/19 21:00~ は実務翻訳者/コーディネーターの鹿島田沙貴子さんをゲストにお迎えします。

翻訳カフェとしては初めての、実務翻訳現場のお話です。皆さまのご参加お待ちしております☺